質問 :はじめまして。いつも預金や住宅ローンについて勉強させていただきありがとうございます。
現在30歳です。
勤務先に企業年金がないので、確定拠出年金(定期預金で運用予定)を始めようかと考えています。
ただ、2〜3年後に住宅購入を検討しており、住宅ローン完済後(おそらく20年ぐらい後)に確定拠出年金を始めたほうがよいのかどうか悩んでおります。
確定拠出年金を始めるタイミングについてご教授いただけると幸いです。
確定拠出年金の口座を開設するにあたりおすすめの金融機関がありましたら併せてご回答頂けますと嬉しいです。
<30代/男性>
回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に同様のお悩み相談があれば月1回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。
さて質問内容に戻りまして、確定拠出年金=いわゆる401Kについてですね。
まず最初の疑問は、2〜3年後に住宅ローンを借りる予定だけれども、今始めた方が良いのか、住宅ローンを完済してからの方がよいのか、という点です。
これについてはポイントは2つでしょうね。まず1つ目は、「住宅ローン利率と確定拠出年金のメリットとではどちらが大きいのか」です。仮に住宅ローン利率の方が高いのであれば住宅ローンの減額に充当した方がよいし、年金のメリットの方が大きいのであれば年金に充てた方がよい、ということになります。
住宅ローンの利率がたとえば1%として、拠出年金の定期預金は0.01%程度のようですから、この2つを比べれば明らかに住宅ローン金利の方が高く、余裕資金は住宅ローン返済に回した方がよい、ということですね。
しかし。
話は実はそれほど簡単ではなく、まず住宅ローンには最初の10年間は住宅ローン減税があります。この住宅ローン減税は上限や条件があるものの、ざっくり言えば住宅ローン残高の1%が減税されるというものですので仮に住宅ローンの利率が1%なら、実質「金利ゼロ」になる場合もあると思います。
一方で、仮に住宅ローン金利が実質ゼロであっても、確定拠出定期預金の金利が0.01%であれば「ほぼ金利ゼロ」ですから、やはり確定拠出年金にメリットはないと考えられる方もいるかもしれません。
確定拠出年金の口座には維持手数料が最低でも年間2,000円くらいはかかりますのでなおさらですね。
けれども。
確定拠出年金には大きなメリットがあります。それは掛け金が全額所得控除される、というものです。サラリーマンの場合の掛け金の上限額は月23,000円、年276,000円のようですが、これが全額所得控除されるということはその分の収入がなかったことにされ、本来支払うべき所得税=約10%なら年2万7,600円が浮くということですね。
つまり同じ276,000円でも、住宅ローンの返済に充てた場合は、宅ローン減税を利用している間はメリットは「ほぼゼロ」、一方、確定拠出年金に充てた場合のメリットは「約2〜3万円」ということですから、確定拠出年金の圧勝ですね!
ということで経済合理性という観点からは住宅ローンがあっても確定拠出年金を選んだ方がよさそうです。
とは言いつつ2つ目のポイントは、住宅ローンを借りた後の資金繰りでしょうね。いくら確定拠出年金の方が有利だとしても、住宅ローンで手一杯の家計であれば続ける余裕はありません。
また、最初は資金繰りに余裕があったとしても子供の教育費などであっさり支出が増えてしまうのが家計というものです。マイホームの予算もオーバーしてしまうことが多いでしょうしね。
この2点を考慮すると、確定拠出年金を始めるタイミングとしては
・住宅ローンを借りた後で、子供たちの教育費がおおむね固まり、家計のキャッシュフローが大体見えてきたタイミング
がベストと言えそうですね。
後段のオススメ金融機関については記者もよくわからないのですが、ネットでざっと見た限りでは残高条件つきで口座管理手数料が無料となる
・SBI証券
・スルガ銀行
の2つが推奨されておりました。
ただし。
ここまでお読みいただいた後で恐縮ですが、記者はこうした確定拠出年金については全くの素人です。それほどおかしなことは書いていないと信じておりますが、最終的にはご自分でも確認いただければと思います。
参考になさってください。
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