質問 :インターネットでの定期預金金利が比較的高いので、口座開設をしたいのですが、高額な金額を預けるにはなんとなく不安ですが、セキュリティは安全なのでしょうか?
<50代/女性>
回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に同様のお悩み相談があれば月1回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。
さて質問内容に戻りまして、インターネット経由での定期預金の利用についてセキュリティは安全か?という疑問ですね。
結論から言えば「安全」と考えてよいと思います。その理由はいくつかありますが、まず1つ目に「定期預金はそう簡単に盗めない」という点が挙げられます。
定期預金で運用している間はATMから出金することも、振り込みをすることもできません。
中途解約することはできますが、その場合もより厳格な本人確認が行われるものと思います。満期受取に比べて中途解約は、別人が預金を盗もうとしている可能性が相対的に高まるからです。
では逆にどういう状態の時に預金が盗まれる可能性が高まるかと言えば「普通預金」の時ですね。普通預金であればATMから出金することも、別の口座に振り込むことも可能になってきます。
それが心配な方は例えば自動継続にしておく、という手がありますね。自動継続にしておけばずっと定期預金のままです。盗難被害に遭う可能性はぐっと低くなりますね。
2つ目のインターネット定期預金が安全な理由は、実際の盗難被害が少ないということですね。2015年のインターネットバンキングでの不正送金の被害件数は法人も含めて1,495件となっています。そのうち個人口座はざっくり1,000件として世の中のインターネットバンキングの口座は何件でしょうか?
ネット銀行1つで数百万口座あることを考えれば、少なくとも2,000万や3,000万口座はあるものと思います。仮に2,000万口座が分母とすれば1,000件というのはわずか0.005%です。被害に遭おうと思ってもまず「遭えない」レベルと言えます。
ちなみに2015年の強盗件数は2,426件のようですのでそれよりも大幅に少ないですね。つまり、タンス預金よりインターネット定期預金の方がはるかに安全だと言うことです。
また、警察庁の発表によれば被害に遭った個人口座のセキュリティ対策としてはこういう内訳のようです。
・ワンタイムパスワードを利用していた : 9.7%
・ワンタイムパスワードを利用していない : 75.0%
・不明 : 15.4%
つまり、ワンタイムパスワードは「万能」ではないものの、相応の抑止力があることが分かります。だとすればこうしたセキュリティ対策を実施している銀行のインターネットバンキングを利用すればより安心と言えます。
しかし被害件数が0でない以上、やっぱり不安と思われる方も多いかもしれません。
それでもインターネット定期預金が安全な理由があります。3つ目となりますが、仮にそうした被害に遭ったとしても預金者に落ち度がなければ銀行がその被害額を補てんするよう法律で定められているのですね!
気になるのはその「落ち度」ですが、
・パスワードを書いていた紙とキャッシュカードを一緒に持ち歩いていた
・知り合いにパスワードを教えていた
といった例が挙げられていたと記憶しています。つまりは常識で分かるような「相当な落ち度」がなければ補てんしてくれる可能性が高い、ということですね。
逆に言えば
・セキュリティソフトを導入している
・セキュリティソフトを最新のものに更新している
・OSを最新のものに更新している
などの最低限の努力を図っていれば「万が一」の場合でも銀行の助けを期待できる、というわけです。
そもそもそうした対策を取っていれば被害に遭う可能性がさらに低くなりますしね。
実際、こうした被害に関する報道や発表を見てみても補てんされなかったケースというのはほとんどないと思います。
つまりインターネット定期預金は、被害に遭う可能性が極めて低い上に、最低限の注意義務を果たしていれば被害額が補てんされる可能性が高く、二段構えで安全性が確保されているというわけですね。
そうしたわけで安心して利用してみてはいかがでしょうか。
参考になさってください。
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