質問 :御担当者様
初めてサイトを拝見させていただきました。いろいろと参考になりました。
BMキャピタルやレッドキャピタルについてどのような組織でしょうか?合同会社ということです。やはり詐欺的なものでしょうか?
参考にご意見をお聞かせ願います。お願いいたします。
<男性>
回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に同様のお悩み相談があれば月1回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。
さて質問内容に戻りまして、当サイトでも取り上げたことのあるBMキャピタルやレッドキャピタルと言った合同会社への投資が詐欺的なものかどうか?という質問ですが、個別の会社や案件の分析は既存の記事の内容と重なりますので、今回は後段の「合同会社への投資が詐欺的なものかどうか?」という点に絞って回答したいと思います。
まず「合同会社への投資」について議論する前に、現状の、「消費者から出資を集め投資する仕組み」に対する規制について説明したいと思います。
この「消費者から出資を集め投資する仕組み」は一般的には「○○投資」や「○○ファンド」と言った形で呼ばれることが多いですが、専門用語としては「集団投資スキーム」という名前がつけられています。
そして消費者は「集団投資スキーム」に投資する代わりに、そこから出てくる利益を得られる権利=「集団投資スキーム持ち分」を手にするわけですが、この「集団投資スキーム持ち分」は法律で「みなし有価証券」と定義されています。
「みなし」であろうと有価証券なわけですから、一定の規制を受けるのは当然で、こうした 「○○投資」や「○○ファンド」と言った集団投資スキームの「持ち分」を販売する場合には、「第二種金融商品取引業」の登録が必要とされています。
仮にこの「金融商品取引業」の登録を受けず、無登録で金融商品取引業を行った場合は「違法」なわけですから刑事罰を受けることになります。
規制には筋が良いものと悪いものがあるわけですが、この場合は・・・やはり必要な規制と言えるのでしょうね。消費者からすれば、金融商品を販売している会社が「第二種金融商品取引業」の登録をしているかどうかで、簡単に違法業者かどうかを見分けることができます。
もちろん、仮に金融商品取引業の登録をしていたとしても、その会社が本当に信用できるのかどうかは分かりませんが、少なくとも登録していなければ「信用できない」のは間違いありません。
加えて、こうした「登録会社」の中にも悪質な投資詐欺会社が含まれていたことから、金融庁が監視を強めており、結果として現在登録されている会社は、そうは言いつつ一定の「お墨付き」を与えられていると言えます。
だからと言ってもちろん100%信用できる、というわけではありませんが・・・。
それはともかくとして、そのように金融庁の規制や監視が厳しくなってくると、「まっとうではない会社」は「抜け道」を探し始めるわけで、その1つが上記「合同会社への出資」という方法です。
「合同会社」において出資者は「社員」と呼ばれますが(要するに株主ですね)、その合同会社自らが「社員権の販売勧誘(=投資の勧誘)」をする場合には、金融商品取引業には該当せず、上記の「第二種金融商品取引業」の登録は「不要」とされているのですね。
恐らくこれは少人数で運営されることが多い「合同会社」において、関係者や仲間・知人・友人・家族などの「仲間」から出資を仰ぐケースを想定して、いちいち「第二種金融商品取引業」の登録をしなければいけないのは実態にそぐわないという、現実的な配慮の結果ではないかと思いますが、結果的にそれが「集団投資スキーム規制の抜け道」となってしまっているのですね。
実際のところ、まさにこのような「合同会社の社員権販売」の形をとりながら、実質的に「集団投資スキーム」として運用されていてトラブルが起きていることから、国民生活センターは以下のような注意喚起を行っています。
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合同会社の社員権の自己募集では、第二種金融商品取引業の登録の必要がなく、消費者保護ルールも十分ではない。
さらに、会社法では合同会社への出資の払戻しには制限があるため、トラブルになった際、消費者にリスクが生じると思われる。
実質的には集団投資スキーム持分の自己募集であるにも関わらず、合同会社の社員権の自己募集というかたちで規制を逃れようとする事業者には注意が必要である。
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読者の方への回答はこの注意喚起で必要十分なのではないかと思いますが、「詐欺的なものかどうか?」という質問に対しては、本来「第二種金融商品取引業への登録」が必要なところ、わざわざ「抜け道」を選択しているという点で「金融庁の登録を受けられない会社である」ということが強く示唆されています。
もしそうでなければ正々堂々と登録するはずですからね。
投資詐欺に巻き込まれるリスクを避けるためには、 「金融商品取引業の登録会社」を利用するようになさってください。
上記の通り「登録会社」ですら100%信用できるわけではありませんので、わざわざ「無登録会社」を利用するというのは言葉は悪いですが「自殺行為」と言えそうです。
ぜひ参考になさってください。
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