質問 :お世話になっております。ちょくちょく記事を拝見させて頂いております。
この度ご連絡をさせて頂きましたのは、御社の記事で取り上げられていた合同会社M&S(代表社員内藤昌弘)についてです。こちらの会社のセミナーを以前参加させてもらったのですが、セミナーとは名ばかりの勧誘セミナーでした。
業界屈指のアクティビストファンドであると謡っておりますが、内容は非常に薄く、とても専門家が運営している投資会社には感じられませんでした。会社は金融庁への登録も確認できないですし、こういう業者は本当に信用しても大丈夫なのでしょうか。
代表社員の内藤昌弘という人間も銀行に勤めている知人に問い合わせたところ、そんな名前金融界隈で聞いたこともないとの事でした。
また、ここ数日電話をしても誰も電話に出ないのですが、御社で詐欺被害等の情報は入ってきてますでしょうか。お時間のある時にでも精査頂けるとありがたいです。。
<男性>
回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に同様のお悩み相談があれば月1回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。
さて質問内容に戻りまして、当サイトでも以前取り上げたことのある合同会社M&Sについて、「本当に信用しても大丈夫なのでしょうか。」「詐欺被害等の情報は入ってきてますでしょうか。」とのことですね。
まず当サイトのM&S社に対する懸念点は過去の以下コラムによって概ね語り尽くされており、現時点では特に何か加筆・修正する必要はないかな?と感じています。
>>>運用リターン30%超!M&Sは魅力的?
「本当に信用しても大丈夫なのでしょうか。」という質問に対しても、「合同会社の社員権購入」スキームを取っている限り「グレー」ということです。他に許認可をしっかりとった「ホワイト」な運用会社がたくさんあるわけですから、わざわざ「グレー」な会社を選ぶ必要はないですね。
一方で、今のところ同社に関して「詐欺被害等」の話は聞きません。電話に出ないという点は確認していませんが、ホームページを見る限り2018年3月23日現在、3月20日付のプレスリリースが公表されているところを見ると業務は行われていそうです。
ということで早くも質問に回答してしまったわけですが、せっかくですので久しぶりに同社の運用成績をチェックしたいと思います。2018年3月5日付の運用成績はこのようになっています。
2017年の運用成績は27.06%とのことですが、これは四半期ごとの運用成績=6.30%+3.51%+9.91%+7.34%の合計となっており、現実的にはあり得ない数値ですね。
なぜならこうした運用成績は当然、複利となりますので、年間リターンも106.30%×103.51%×109.91%×107.34%=129.81%、つまり「+29.81%」となるはずです。
逆に複利ではなく単利ということなら、毎回元本を100%だけ残し、リターンはすべて現金化しないといけません。そんなことをする運用会社があるはずがありません。
次に2018年1月〜2月の運用成績が1.57%となっていますのでこれが正しいのかチェックしてみます。 同社が運用先と明言している4社の12月末から2月末にかけての株価のパフォーマンスは以下の通りです。
・赤阪鐵工所 : 2,167円 → 2,069円
・三東工業社 : 2,675円 → 2,693円
・神田通信機 : 2,250円 → 2,655円
・大井電気 : 338円 → 350円
3勝1敗ということですから、資金配分は分かりませんが+1.57%という運用成績は十分あり得そうです。だとするとなぜもっと正確な運用成績を開示しないのですかねぇ。
いずれにしても上記の通り「合同会社の社員権購入」スキームを取っている限り信頼されることはないと思いますので、ぜひ勇気を出して金融庁の登録を受けていただきたいものです。投資の是非はそこから先の話ですね。
参考になさってください。
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