質問 : 運用と言うと恥ずかしいくらい少額なのですが、手元に100万円の余裕資金がありどのように運用すればいいでしょうか?最も利益が多そうな方法を教えてください。
<30代/女性>
回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に同様のお悩み相談があれば月1回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方は
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さて質問内容に戻りまして、100万円の資金を運用するにはどうすればよいのか?最も利益が多そうな方法は?ということですが、残念ながらこれくらいの金額だといくら運用がうまくいっても、逆に運用がうまくいかなくてもその差はそれほどありません。仮にプラスマイナス5%でも実額はプラスマイナス5万円ということですし、プラスマイナス10%でも10万円の損得、ということになります。
「10万円のプラスなら大きい」と感じるかもしれませんが、年間リターンですからね。月8,000円の貯金でも年間で約10万円貯まることを考えれば、損するかもしれない投資でプラス10万円を狙うより、ちょっとした節約やちょっとした貯金で確実に年間10万円のリターンを狙う方がはるかに健全です。
とすると100万円は普通預金や定期預金などの絶対安全な資産で運用して、リターンは地道な貯金で積み上げていくことを推奨していると感じられるかもしれませんが、そういうことではありません。
そうではなく、この100万円の運用をリターンにこだわって投資するのではなく、目的を変え、「自分の金融能力と運用能力を高めるために」投資すると言った形に切り替えることをオススメしたいわけです。
今は100万円の資産運用の話ですのでその巧拙の差は実額で見れば大したことはありませんが、仮にこれが500万円、1,000万円になってくると、徐々に無視できない差になってきます。
「1,000万円の運用なんて一生縁がない」と思われるかもしれませんが、退職金や相続などの機会を加味すれば意外と庶民でも、こうした運用の必要性に迫られることはあるのではないかと思います。
そしてその時になっていきなり運用しようと思っても、何事もそうですがスキルを体得するには時間と経験が必要なわけで、バランスのとれた配分などできるはずがありません。
加えて資産運用においては「何に投資するか」という知識だけでなく「何に投資しないか」という視点も必要になってきます。そもそも「資産運用しない」という選択肢もあり得ますしね。
そのようにリスクをコントロールする能力を身に付けようと思うと、なおさら経験が重要と言えます。リスクコントロール能力は大規模な金融の混乱時期にこそ鍛えられるわけで、今のところそうした大規模な金融の混乱はおおむね10年周期となっており、つまりは1人前の投資家になるためには少なくとも10年程度の経験が必要ということですね。
だとすれば若いころから投資を学ぶのはとても重要だと言えます。つまりはこの100万円も、将来本当に運用を決断しなければいけない時に困らないよう、運用の経験値を積むために使うことをオススメしているわけです。
実際には下記のようなものを投資先に選ぶのがよさそうです。
・日本株インデックスファンド
・先進国株式インデックスファンド
・新興国株式インデックスファンド
・先進国債券インデックスファンド
・新興国債券インデックスファンド
・先進国株式インデックスファンド
・J−REITインデックスファンド
・個人向け国債
主にインデックスファンドを選んだのは、手数料が安い上に指数と連動していますので動きが分かりやすいからですね。
1資産10万円とすると8つで80万円となります。残りの20万円は・・・あえて定期預金にしておくのも良いですね。そうすれば投資と預金との違いをはっきり体験できるのではないかと思います。
いずれにしてもこの運用の趣旨は「なるべく多くの資産で運用して経験を積む」ことになりますのでその投資割合の最適化はさておき、まずは分かりやすくおおむね均等に分散して投資してしまうのが良いですね。
なお、おおざっぱに見えるこの運用でも期間5年や10年といった長期で運用すればマイナスになることはまずないと思います。そのように長期投資の有利さを知る上でもこうした「初心者投資」をなるべく早めに始めることには意義があると思います。
参考になさってください。
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