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40代女性「預金は5000万円超。学費も考慮してどのように運用すればいい?」


質問 : 預金が5000万円を超えました。心配性で元本割れが怖くて、4000万を円定期預金にしています。

住信SBIネット銀行にNZドル、AUDドルを1000万弱外貨定期預金にしています。

資産運用をネットで調べると、円預金はインフレの可能性を考えるとリスクがある、とか外貨預金は元本保証がないが、SBI FXTRADEの外貨は保証されるのでFXの方が良い、iDeCo、NISAを強く勧めている記事もありました。

年収は1000万強、今は、賃貸で、子どもが3人います。

これから学費がかかることを踏まえて、どのように資産運用を考えていけばよいでしょうか?アドバイスをよろしくお願いいたします

<40代女性>


回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に預金・貯金・資産運用に関するお悩み相談があれば月2、3回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。

さて本題に戻りまして、5,000万円を超える預金の運用についての相談ですね。

その質問に答える前にいくつかの点で誤解されているようですのでそちらについてまずはご案内させていただきたいと思います。1つ目は「外貨預金は元本保証がないが、SBI FXTRADEの外貨は保証されるのでFXの方が良い」という点ですね。

外貨預金は確かに元本保証はありません。為替レートが円高になれば為替差損が生じ「元本割れ」の可能性が出てきます。逆に円安になれば為替差益が出てきますので必ずしもリスクだけというわけではありませんが、元本が保証されていないのは事実です。

ではSBI FXTRADEの外貨=FXは元本保証されているのでしょうか?もちろんそんなことはありません。むしろレバレッジが効いている分、わずかな円高で元本のほとんどが失われる危険性があります。逆の場合はより大きなリターンが得られるわけですが、つまりはFXはハイリスク・ハイリターンの商品だと言うことです。

確かにFXの元本=証拠金は銀行に信託されますので横領されたりするリスクはかなり低いですし、仮にFX会社が倒産してもその証拠金は守られますが、それはあくまで不慮のリスクに対抗するものであって、FX取引そのもののリスクを軽減するわけではありません。FXは簡単に元本が吹き飛ぶリスクがある金融商品です。

誤解されている2点目は「円預金はインフレの可能性を考えるとリスクがある」という点です。もちろん、理屈としては間違いではなく、確かにインフレ率が預金の金利以上になればその分だけ円預金は目減りしていくことになります。仮にインフレ率が2%で、金利が1%しかなければ差し引き1%ずつ預金が目減りしていくことになります。

しかし、日本は世界に類を見ない低インフレの国ですからね!インフレ率は概ね0%近辺で推移しています。仮にインフレ率がマイナス=デフレの状態になればむしろ預金の価値が勝手に増えていくことになります。

この「デフレ」からの脱却を目指し、安倍政権はアベノミクスを実施し、黒田日銀は異次元緩和を行いすでに6年近くが経過していますが、インフレ率が目標である2%に到達する兆しは全くありません。やはり少子高齢化が進み、成熟化する日本経済においてインフレを実現するのは極めて難しいということですね。

とすると理屈はともかくとして、現実的には「円預金におけるインフレリスク」を考慮する必要はほとんどないということになります。

誤解が解けたところで本題に入っていきますが、この5,000万円超の預金の運用に際してまず考えないといけないのが、今後、何にいくら必要か?という点です。すごく大雑把に言えば

・10年以内に必要な資金は元本割れのリスクを取れないので銀行預金で

・10年超運用できる資金は短期的には元本割れのリスクがあっても中長期的にはプラスになる可能性が高いので株式などで

運用しても良いのではないかと思います。

相談者の方の場合は恐らく子供3人の教育資金は10年以内に必ず必要になってくるのでしょうね。学費は1人1,000万円という説もありますが、年収は1,000万円と高いことから毎月の収入である程度賄えるとすると、とりあえず「1人500万円×3人=1,500万円」を銀行預金にキープしておけば問題ないのではないでしょうか?

後は住宅購入の可能性があるかどうかですね。恐らくここまで資産形成が進んでも賃貸のままということは当面購入の予定がないということかと思いますが、もし10年以内に住宅購入の予定があるのであれば、上記学費も加味し、「全額、銀行預金のまま」が良さそうです。

逆にやっぱり住宅購入の予定がないとすれば、学費=1,500万円を除いた残り3,500万円での運用が視野に入ってきます。

ただ仮にそうだとして運用のポイントは以下の通りです。

1.絶対、怪しい金融商品には手を出さない

→ 銀行で販売している商品であればまず安心です。ソーシャルレンディングや甘い考えの不動産投資、仮想通貨などは絶対ダメ。

2.対象商品は、「海外株式インデックスファンド」「国内株式インデックスファンド」「海外債券インデックスファンド」の3つで十分

→ インデックスファンドは他のどのファンドよりも勝つ可能性が高く、さらにコストも安いです。期待リターンも十分高いです。

3.株式ファンドは統計的に、10年以上保有し続ければリターンがプラスになる可能性が高く、投資したら後はじっと待つ

→ 株価に一喜一憂する必要はありません。

4.とは言いつつ少額から始める

→ リーマンショックなどの株価暴落を経験しないと、自分の本当のリスク許容度は分かりません。最初は100万円や300万円といった少額から始め、一度そうした「危機」を体験した後で、投資金額を増やすかどうか検討いただければと思います。

中でも強調したいのは1つ目の「怪しい金融商品には手を出さない」ということですね!世の中にはハイリスク・ノーリターンの詐欺的な商品が横行しておりますので、くれぐれも旨い話はないということを肝に銘じていただければと思います。

ちなみにこれから株式投資を始めるとしても、「今は景気が伸びきっており、いつ景気後退に陥ってもおかしくない」点は考慮していただければと思います。要するに投資早々、株価が暴落する可能性があるということです。

その点でも「少額から始める」というのは重要ですね。

最後にお持ちのNZドル・豪ドルの外貨定期預金1,000万円ですが、これは持っていても持っていなくてもどちらでもいいと思いますが、押さえておきたい点は「高金利通貨=インフレ通貨であり、見た目高利でも通貨安で相殺される」という点です。

つまりは表面金利ほどリターンが残らないばかりか、長い目で見れば円預金での運用とほぼ変わらない運用成績が予想されます。外貨預金は高金利を狙うというよりは、もしもの場合の「通貨分散」を狙うというスタンスがいいのではないかと思います。

実際に「通貨分散しておいてよかった!」と思うことはなかなか無さそうですが、多少の安心感は得られそうです。

逆に積極的に運用リターンを狙っていくのであれば、円安/NZドル・豪ドル高のタイミングで機動的に円転してしまうかですね。豪ドルの過去10年のグラフをチェックしてみると、概ね80円から100円の間のレンジ相場であることが分かります。

とすると今度再び100円に近づいた時が円転のタイミングということになりそうです。



参考になさってください。

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