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40代女性「生前贈与の1400万円、どのように運用したらいいですか?」


質問 : 親から生前贈与を受けました。今は、まだ700万程ですが、来年には1400万になります。色々検索して(投資信託など)いたらこのサイトにきました。今まで投資信託などの経験もなく少しでも増やせればと考えていますがインターネットも楽天での買い物位でネットバンクもよくわからない始末。こんな人はどんな物に投資すればいいのでしょうか? <40代/女性>


回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に同様のお悩み相談があれば月1回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。

さて質問内容に戻りまして、親から贈与を受けた700万円の運用方法ですね。来年には1400万円になるとのことですので結構な金額です。

しかしながら相談者の方はこれまで運用の経験もなければ、オンライン取引の経験もなく途方に暮れている、ということですね。

一般的な回答をするのであれば、まずは個人向け国債などを利用しつつ、投資経験が積み重なっていく中で徐々に投資金額を増やしていく、という回答になりますが、その前にそもそも論として、はたして「本当に運用する必要があるのか?」という点はよく考えた方がいいような気がします。

まとまったお金が入れば「放っておくのはもったいない」「何か運用しなければ」と思うのは自然なことかもしれませんが、しかし冷静に考えれば日本の長期金利=10年もの国債金利は足元では0.3%程度しかありません。税金を引かれれば0.24%程度ということですね。

このような「超・低金利」時代には、「リスクなく一定のリターンを得るのは不可能」という認識が必要です。リスクが嫌であればそうした0.X%の定期預金や国債を利用するしかありませんが、それが「もったいないこと」かと言うと決してそういうことはありません。

仮に1400万円を1%で運用できたとしても、あえて言いますが1年で「たった」14万円です。税引き後なら約11万円ですね。それが少ない金額だとは言いませんが、仕事をがんばったり、副業に挑戦したり、あるいは毎月の出費を抑えれば、その数倍のお金を得られるチャンスは十分にあると思います。

だとすればあえて運用資金はリスクにさらさず、「元本の安全を最優先する」というのも立派な戦略の1つですね。

仮に以前のようにデフレに戻れば表面的な金利は0.3%でも実質的な利回りは、たとえばデフレ率が1.0%なら1.3%ということになるわけで、十分なメリットが得られることになりますし。

また、こうした恐らく一度きりの資金を運用するに際して、損失が出た場合のことを考えてみるのも有益かもしれません。

たとえば仮に1400万円の半分の700万円を積極的に投資して、相場下落などにより1割=70万円損した場合を考えてみます(これくらいの損失割合はよくあります)。

まず毎月70万円以上貯金しているような人はおそらく動揺はほとんどないのではないかと思います。「どうせ1ヶ月分だし」ということですね。

次に貯金の割合はともかくとして毎月70万円以上の手取り給料がある人も大丈夫ではないかと思います。

では手取り給料がその半分の毎月35万円程度の方はどうでしょうか?ちょっとショックは大きそうですね。

さらにおそらく平均値に近いであろう手取りが20万円の方はいかがでしょう?これはかなりのダメージとなりそうですね。何と言っても3ヶ月半の給料相当が吹っ飛ぶわけですから。

記者の経験を振り返ってもこの3ヶ月というのは結構なボーダーラインで、手取り給料3ヶ月を超えるような下落の際にはガックリしたものでした・・・。

さらにさらに、毎月ほとんど全く貯金できていない方や、年金生活に入り貯金が増えるあてのない場合は、「収入による損失補てん」がまず無理なわけで、多額の損失が発生しても回復の目途が立てられず、寝込むくらいの落ち込みとなる可能性があります。

生活を豊かにするための投資が心の重荷になっては元も子もありません。しかも運用が仮にうまく行ったとしても得られるリターンはそれほど多いわけでないのは申し上げた通りです。

そのように考えると繰り返しになりますが、はたして本当に運用が必要なのか、という点は慎重にご検討いただければと思います。

さて慎重な検討の結果、それでも「運用しよう」ということになれば、これまた冒頭ご案内したように基本的には「まずは個人向け国債などを利用しつつ、投資経験が積み重なっていく中で徐々に投資金額を増やしていく」というプロセスを踏むのが鉄則かと思います。

しかしその場合でも意識していただきたい点が3つあります。

1つ目は「投資経験の積み重なり」に関してですが、具体的に言えばやはり10年くらいは修行期間を設けてほしいものです。と言うのも景気が拡大した後、後退する一巡の流れにはそれくらいの期間がかかりますし、世界的な金融危機はおおむね10年に1回くらい起きています。

前回の金融危機はリーマンショックだったわけですが、そうした1日で何割もの元本が吹っ飛ぶ経験をした方とそうでない方とではやはりリスクに対する感覚が全く異なると思います。そうした経験を十分積んだ上で本格参戦しても遅いということはありません。

2つ目は「日本株は避けるべき」 ということですね。日本株はバブル崩壊以降、ほぼ一貫して下落しているわけですが、少子高齢化に伴い国内市場が縮小していく中で、右肩上がりの成長をイメージすることは容易ではありません。

とすると日本株に投資しても目覚ましいリターンを得るのは難しそうですね。やはり「人口が増え、成長が期待できる市場」に投資する方が相対的に勝つ可能性が高そうです。

そして最後の3つ目は「FXに手を出してはダメ」ということです。もちろんFXを知的なゲームとして楽しむ、ということであれば大賛成ですが、今回のような「減らしてはいけないお金」「減らすと補填が難しいお金」、つまり大切な虎の子の運用先としては全くおすすめできません。

と言うのも、FXは基本的に為替レートでの勝負ですので、誰かが勝てば誰かが負けることになります。いわゆる「ゼロサム・ゲーム」なのですね。

さらに完全なゼロサム・ゲームであれば勝率はちょうど50%ですが、当然、取引のたびにFX会社に手数料を払う必要があり、その手数料を加味すれば勝率は50%を切ります。

つまり・・・「やればやるほど負ける」ことが運命づけられた投資なわけですね。

これが株であれば、リターンの源泉は投資先の利益ですので、その会社の利益が成長すれば投資家全員がうるおいます。FXと違い「みんなが儲かる」こともあり得るわけですね。

ということでまとめますと

・本当に投資しないといけないのか冷静に慎重に考えてみる

・仮に投資するとしても10年くらいの「練習期間」を設ける

・本格的に投資をするとしても日本株などの将来性が見込みにくい投資対象は避けるほか、FXなどそもそも勝ち目が薄い投資は避ける

の3点ですね。参考にしていただければ幸いです。

・・・これだと質問に答えていないことになるでしょうか?

より具体的な投資方法を挙げろと言われれば・・・ありきたりですが記者なら

・先進国株式のインデックスファンド : 10%
・新興国株式のインデックスファンド : 10%
・先進国債券のインデックスファンド : 10%
・新興国債券のインデックスファンド : 10%
・個人向け国債 : 60%

こんな感じですかね?安全性の高い配分にしているのは「減らしてはいけないお金である」ということを前提にしております。

参考になさってください。

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