質問 : あおぞら銀行の定期預金に全財産預けています。金利がとても高く嬉しいのですがちょっと心配がこんなに高金利を付けて大丈夫なの?
一度破たんしている金融機関なので なぜ高金利をつけられるのか教えてほしい。
<50代女性>
回答 : 読者の方から上記のような質問をいただきました。他に預金・貯金・資産運用に関するお悩み相談があれば月2、3回程度の頻度で回答していこうと思いますので、もし質問したいという方はこちらの投稿フォームから送信してください。もちろん個人情報は不要です。
さて本題に戻りまして、「あおぞら銀行の定期預金に全財産を預けているがちょっと心配」「なぜ高金利をつけられるのか教えてほしい」という質問ですね。
確かにあおぞら銀行は比較的高水準の金利を、ボーナス時期に関わらず常時提供していて当サイトでも人気の銀行の1つです。
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しかしながら金利が高ければ高いほど心配になるという感覚は預金者として大事です。ではなぜあおぞら銀行は好金利を提供しているのでしょうか?その答えはあおぞら銀行のディスクロージャー誌をチェックすれば分かります。2018年9月期のディスクロージャー誌をチェックしてみるとこういうデータが出てきます。
2018年9月期の国内業務部門の運用利回りは
・0.71%
になっています。つまり粗っぽく言えば預金金利が0.71%以下なら運用利回りは黒字になるということですね。
次に国内業務部門の預金利回りは
・0.17%
になっています。単純計算すれば0.71%−0.17%=0.54%の黒字になっていますので、現状の運用利回りと預金金利水準が維持される限り、銀行としては採算が確保されているということですね。
最近のあおぞら銀行の定期預金の金利水準は年0.15%〜年0.25%程度かと思いますので「0.17%」という預金利回りはイメージ通りですね。
もちろん実際には支店網の維持コストや店舗スタッフの人件費、関連部門の間接経費などが別途発生しているわけで、損益にはそれらを加味する必要があります。ディスクロージャー誌にはこういうデータも記載されています。
2018年9月期の国内業務部門は、資金運用利回りが0.71%なのに対して資金調達原価は1.18%ということで差し引き−0.47%の赤字ということですね。
その点では運用利回りを引き上げるか、資金調達原価を引き下げるか、その両方のチャレンジが必要ということになりますが、ただ国際業務部門も加えた全体では+0.37%の黒字を維持していることに加え、上記の通り国内預金の平均利回りは+0.17%ですからね。銀行からすれば国内預金は低利の安定した資金調達手段という位置づけかと思います。
つまり、決して「無理して高金利をつけて集めている」というわけではないということですね。
また国内業務部門の利ザヤが赤字だとしても、個人顧客が外貨預金を利用したり、投資信託を購入すればこの利ザヤには反映されない収益を生み出してくれることになります。その点でも銀行としては「経済合理性に基づいた金利水準」ということなのではないでしょうか?
実際、2018年9月期の中間決算では214億円の中間利益ということで、前年同期の中間利益=232億円と比較すればやや減益ながら安定した利益計上を続けています。
そうしたわけで現時点で特に「金利が高すぎて心配」になる必要はないと思いますが、ただ一方で何が起こるか分からないのが経済であり金融業界です。その点では1銀行あたりの円預金残高を預金保険で全額カバーされる1,000万円以下に維持しておくことも大切ですね。
逆に言えば円預金の残高が1,000万円以下である限り、全く心配いらないということです。
参考になさってください。
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