当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。
そして今回取り上げるのはトリオマネジメント株式会社が提供する「ジャンボランドリーふわふわ」のコインランドリー・フランチャイズビジネスです。
過去にも以下のように取り上げておりますので気になる方はご覧ください。
>>>不況に強い!トリオマネジメントのコインランドリーは魅力的?
同社サイトでは以前と変わらず、「勝ち抜けるコインランドリー経営を目指します!」となかなか威勢がいいですし、それ以外にも
・本業をおろそかにせずに稼げる副業
・FC経営で確かな利益を得ていただきたい
・初期費用のみで手間もかからず定期収入が得られます
と、ワクワクさせる文言が並びます。ではそのコインランドリービジネスの実態はどうなのでしょうか?
上記の通り、オーナーチェンジ物件の経営指標はこのようになっています。
・年間売上:1,050万円
・賃料:26万4千円
肝心の利益については書かれていませんが、売上が1,050万円で賃料が月26万4千円=年317万円ということですから、粗利は700万円以上期待できそうです。
とは言いつつ儲かって仕方ないのであれば売却するはずもなく、電気代やガス台等の経費を考慮するとそこまで美味しくないということなのでしょうね。
実際のところ、この「ふわふわ東武動物公園駅前店」の売却情報は、前回の記事=2022年1月時点で掲載されており、言い換えれば少なくとも1年3ヶ月近く、買い手が現れていないということです。
なかなか厳しい状況ですね・・・。
また、このサービスを提供しているトリオマネジメント株式会社が財務情報を公開していれば参考になるわけですが、引き続き公開されていませんので、結局のところコインランドリービジネスが儲かりそうなのかそうでないのか全く分かりません。
と言うわけで前回と同じく、コインランドリー専業としては唯一の上場企業であるWASHハウス株式会社の売上高と利益をチェックするとこうです。
売上高は綺麗に右肩下がりです・・・。経常利益はようやく黒字に復活したものの、その前は3期連続の赤字ですからね。率直に言えば
・コインランドリー経営は厳しい
ということなのでしょう。黒字転換を果たした前期=2022年12月決算でも、営業利益は赤字ですしね。
ちなみにWASHハウスのFC店は儲かっているかと言うと、トータルの店舗数はこのように推移しています。
2021年に572店舗あったFC店ですが、2022年は25店が退店し、新規が6店あったものの、トータルは553店に減少しています。退店した店舗を「失敗」と捉えるなら、失敗の確率は「約5%」と言えます。
5%が高いのか低いのかは分かりませんが、およそ20人に1人は失敗しているのだとすると、やはり「余裕資金の範囲内でトライすべし」ということなのでしょう。
言い換えれば、「FC経営に人生を賭ける!」みたいなことは、絶対してはいけないということです。
そうしたわけで、もしご興味がある方はトリオマネジメント株式会社の財務状況を見ながら慎重にご判断いただければと思います。
同社の2023年4月時点の店舗数は「109」のようです。次回取り上げる時に増えているのか減っているのか見れば、業績の好不調が分かりそうですね。チェックしたいと思います。
では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。
1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。
2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。
3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。
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