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貯金・定期預金コラム:
利回り4.5%!TATERUはどうなった?

定期預金や貯金に関連する最新のニュース、コラムから感じることを徒然なるままにつづっております。少しでも読者のみなさまの参考になれば幸いです。今回、取り上げるニュースはこちらです。

TATERU FUNDING




※抜粋

編集部からのコメント

当方のサイト上でアヤシイ投資商品の広告が表示されているのを見たのをきっかけに、これまで連続してそうしたグレー商品の危険性について素人なりに分析してきました。

そして今回取り上げるのは株式会社TATERUの「TATERU FUNDING」ですね。TATERU社が建設・運営するアパートに投資するクラウドファンド(ソーシャルレンディング)となります。

この「TATERU FUNDING」については以前も取り上げました。

>>>4.5%!TATERU FUNDINGは魅力的?

>>>インベスターズクラウド社のTATERU FUNDING5%は魅力的?

TATERU社の旧社名はインベスターズクラウドだったわけですね。

最初のコラムでは実質的に0%〜2%の運用利回りと目されるファンドに5%という利回りがついていると指摘した上で、運営会社のTATERU社の通期利益が約29億円と必要十分な水準となっていたことから、「これはもうキャッシュプレゼントと思って参加するのもよいかもしれない」と結びました。

当サイトではこうした高利回り投資案件に対しては辛口の評価となる場合が多いわけですが、珍しく好意的な結論となりましたので印象に残っています・・・。

そんな「TATERU FUNDING」ですが残念ながら現時点では開店休業状態ですね。なぜかといえば、同社社員が顧客への融資を引き出す際に資料を改ざんしていた問題を受け、本業である投資用アパートの販売事業が傾いているからです。

今後、同社が生き残っていけるかどうかポイントはいくつかありますが、まず1つ目は、今後も銀行がTATERUの案件に融資してくれるのかどうか、という点です。仮に融資してもらえなくなればいくらアパートを建てても売れないわけですからビジネスは破綻することになります。

2つ目は、仮に銀行が寛大な心で新規融資を認めてくれたとしてももう不正はできませんから、銀行の厳しい審査基準をクリアできるアパートオーナーを見つけられるのか、という点です。もし見つけられなければやはりビジネスは破綻します。

3つ目は、家賃保証などのサブリース契約が同社にとってどれくらい負担なのか、という点です。もしそうした保証金が、「かぼちゃの馬車」事件のようにアパートの新規販売で賄われているのだとすると、アパートの新規販売がストップした時点であっと言う間に資金繰りに窮して死んでしまいます。

逆にそうした保証負担がさほど重くないとするとすぐに死ぬことはないと思いますが実態はどうなのでしょうね・・・。

そんなTATERU社ですが2019年第1四半期=2019年1月〜3月期の決算を発表しています。 決算説明用資料から抜粋するとこうなります。



−60億円という巨額の赤字に目がいきますが、ポイントは2つですね。

1つ目は販売用不動産の一括売却や株式譲渡損失など一過性のものが−43億円あること。

2つ目はそうした一過性の赤字を除いても引き続き−17億円といった赤字であること。

もちろんより深刻な問題は後者の方ですね。わずか3ヶ月でそんなに巨額の赤字を計上するようであれば先は短いです。

次に貸借対照表をチェックするとこうなっています。



資産が大体30億円減っていて、赤字によって純資産が60億円減っていて、足りない30億円を負債=借入によって賄っているという構図は上記説明と大きく矛盾はしていません。

では具体的に減っている資産の中身をチェックしてみるとこうなっています。

・現預金:−22億円
・販売用不動産:+4億円
・有形固定資産:+2億円
・投資用有価証券:−11億円

つまり・・・「販売用不動産の一括売却に関わる−32億円の赤字」が決算書からは全く読み取れないのですね!

普通は

・販売用不動産が減る



・販売用不動産の欄に「売却損引当金」みたいな形でマイナス計上される

はずですが、そんなものは全くありません。

決算書を見る限りは

・−60億円の赤字を、現預金の取り崩し22億円と借入金42億円で埋めた

としか読み取れません。

もしそうだとすればわずか3ヶ月で60億円ものキャッシュが出て行ったことになり、資産=約300億円から逆算すると、どんだけ頑張ってもあと1年程度で破綻することになります。

さすがに嘘は言っていないと思いますのでそれはないかもしれませんが、しかしそれでもわずか3ヶ月で20億円近い赤字を垂れ流し続けるのであれば経営破綻は時間の問題ですね。

同社が破綻することを期待しているわけではありませんが、上記の通り運用商品であった「TATERU FUNDING」に対して当サイトが

・実質的に0%〜2%の運用利回りと目されるファンドに5%という利回りがついていると指摘した上で、運営会社のTATERU社の通期利益が約29億円と必要十分な水準となっていたことから、これはもう「キャッシュプレゼント」と思って参加するのもよいかもしれない。

とコメントした点は結果的にあまりに甘かったということですね!

こんなに簡単に坂を転がり落ちていくように会社存亡の危機がやってくるとは思ってもいませんでした・・・反省したいと思います。

ちなみに前回同様、中長期的なリスクについて付言しておくと、仮にTATERU社が何とかかんとか今回の危機を乗り越えたとしても、こうした投資用不動産の販売会社がリーマンショックのような金融危機が起きた時に乗り切れるかどうかという点は気になるところです。

金融危機時には全ての銀行融資がストップしますので、ビジネスが過度に新規の不動産販売に依存している構造だと即時に死んでしまうことになります。ある意味、「かぼちゃの馬車」事件はそうした「融資停止リスク」を体現したものと言えます。

リーマンショックから10年以上が経過し、いつ新たな危機が訪れてもおかしくないタイミングとなっています。そうした危機時には不動産価格も暴落しますからね。より慎重な検討が必要そうです。

参考になさってください。

では最後に、いつもご案内しているアヤシイ運用を見分けるチェックポイントはこうなっています。

1.リスクとリターンは連動しており、たとえば毎年5%のリターンなら毎年4%といった損失が、毎年10%のリターンなら毎年9%といった損失が発生する可能性があり、そうした損失発生の可能性を隠しているのであれば詐欺の可能性がある。

2.もし本当にローリスク・ハイリターンのビジネスがあるなら銀行が1%〜2%といった低利で喜んでお金を貸してくれるはずであり、それをわざわざ手間暇かけて個人から高金利で資金を集めるというなら詐欺の可能性がある。

3.「マイナス金利」で運用難の今の時代に本当に有利な商品ならみんなが飛びつくはずであり、わざわざ広告しないといけないのは詐欺の可能性がある。

加えてこちらの記事も参考になさってください。

>>><備忘録>怪しいファンド、投資案件の見分け方

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※ご参考:今回取り上げたサイトの複写です。